平成15年10月14日
モズの高鳴き七十五日
〜「小さい秋みつけた」にも出てくる、秋を代表する声〜
季節は秋本番。気温が下がり、昼間の時間が短くなると聞こえてくるのが、モズの高鳴きの声。
開けた公園や農耕地(田んぼ、畑)で、木の上や電線・アンテナ・避雷針などの上で鳴いている。
高い所で鳴くのは、周りを見渡し縄張りを広く主張しやすいため、と考えられている。
モズは、肉食(動くものを狙う)で攻撃性があり、縄張りを確保する必要がある。
今年は9月の残暑が厳しく鳴き始めが遅い傾向にあるが、例年、10月上旬〜中旬(つまり今頃)にピークで、
縄張りが決まるまでの10月いっぱい位は鳴いている。特に秋晴れで暖かいほどよく聞こえる。
「モズの高鳴き七十五日」という言葉がある。モズの高鳴きが聞こえてから75日で霜が降りる意味がある。
実際に東日本や西日本では、広い範囲でモズの高鳴きが聞こえ始める9月から数えて75日後、
つまり11月後半から12月上旬にかけて、初霜を観測する所が多い。
昔の人は経験的に、秋の進み具合をモズの高鳴きに感じていたといえそう。